Science TechnologyはHPC分野におけるアイデアを形にします。 Linux計算機構築システム

GRRM

量子化学の予言性を利用して未知の化学を自動的に探索する世界初のプログラム。
東北大学で誕生し従来不可能とされていたことを次々実現し現在も進化を続けている純国産の先端的技術革新。


GRRM

1. GRRMの特長

ポテンシャルの非調和下方歪み(ADD)を検知して化学反応の進行方向を見つけ出すADD-Followingアルゴリスムを搭載し、ポテンシャルエネルギー面上に存在する
安定平衡構造(EQ)、遷移状態構造(TS)、固有反応経路(IRC)および解離チャンネル(DC)を、Gaussian 03/09, Molproなどの量子化学計算プログラムと連携して、
自動的に探索します。

tokuchou

grrm01 grrm02 grrm03
N原子系は3N-6次元のポテンシャルエネルギー
超曲面(PES)をもつ
反応経路はPES上で非調和下方歪みADDが
大きくなる方向に沿う
EQを中心に振動固有値でスケールした基準座標を用いたポテンシャル超球面をとり、超球面上の
エネルギー極小点を超球面の大きさを変えながら追跡すると反応経路が求まる



2. GRRMの機能

● 平衡構造探索  SIRFO法とBFGS法による平衡構造最適化
● 遷移構造探索 SIRFO法とBofillの方法による遷移構造の最適化
● IRCの追跡 PageとMcIverの方法によるIRCのトレース
● 1ステップTS探索 反応物と生成物の間の1ステップの反応経路のTSを探索
● 中間体探索 超球面縮小モードのSHS法により反応中間体を探索
● 励起状態反応解析 Molproを使用し励起状態計算を行い、MSX(minimum energy points on seems of crossings)構造を探索
● Large ADD followingによる高速探索 低エネルギー領域の平衡構造、遷移構造を優先することで、探索時間を大幅に減らし(1/5~1/10以下)非常に効率的に重要な化学構造を探索
● QM&MM(ONIOM)法との連携 ONIOM法などを利用して数百原子以上の大規模系の遷移構造・反応前駆体・反応中間体を、系統的かつ効率的に探索
● Microiteration法 QM&MM法とMicroiteration法を併用して大幅に計算量を減少させ適用範囲を著しく拡大

 詳細は、次のホームページ参照:http://grrm.chem.tohoku.ac.jp/GRRM/
grrm_tokuchou
tokuchou

CH3NO系のグローバル
反応経路マップ
グリシン合成経路の探索 アラニンD-L
変換経路の設計
C20クラスターの
多段階反応経路
キラル系の
立体選択性触媒
プロトン化水8量体
クラスターの構造転移

Image


visomin


1. Visominの特長

visominHPCシステムズが独自にフルスクラッチから開発。GRRMで求まったグローバル反応経路マップ情報を解釈し、 Webベースでわかりやすく可視化。反応経路の分析を強力にバックアップします。


tokuchou
  • GRRMから出力される平衡構造・遷移構造・解離構造を2Dマップで地理的に表示します
  • 分子構造の変化をエネルギープロファイルグラフと3Dアニメーションで直観的に表示します
  • GUI全てをWeb新標準HTML5で実装しています(Google Chrome、Safariを推奨)
  •       

2.Visominの機能


機能

● グローバル反応経路マップの自動図示  円と線で遷移図を地理的に表示します
● EQ・TS・DDC・UDCの3D表示 選択した分子構造をHTML5で3D表示します。ドラッグ操作で回転可能。
● エネルギープロファイルのグラフ表示 分子構造変化におけるEQ0からのエネルギー差をグラフ表示します。
● 分子構造変化の3Dアニメーション表示 分子構造変化の様子をHTML5で3D表示します。グラフの点を同期ハイライトします。
● ジョブ管理システムベースのGRRM計算ジョブ管理 GRRM計算の実行をWebベースで管理できます。

visomin visomin visomin visomin

グローバル反応経路マップの図示

EQ・TS・DDC・UDCの3D表示
マウスで回転可能

ウィンドウ全体スクリーンショット

エネルギープロファイルと同期した
分子構造変化の3Dアニメーション